先日、不正改造車によるタイヤ脱落事故の裁判が報じられ、4歳のお子さまが重体となった痛ましい事実を改めて重く受け止めています。この判決は、車両整備や改造における安全意識の欠如がいかに重大な結果を招くかを示すものです。タイヤ交換はドライバーにとって身近な作業ですが、ほんの少しの不注意が取り返しのつかない事故につながりかねません。
ユーザー自身でタイヤ交換を行う際に特に注意すべきポイント
-
ナットの締め付けトルク管理
-
メーカー指定のトルク値を必ず守り、十字締めなどで均等に。
-
締めすぎも緩みも脱落の大きな要因となります。
-
-
増し締めの実施
-
交換後50~100km程度走行した段階で、必ずナットの緩みを再確認。
-
-
適切な工具の選択・使い方
-
インパクトレンチは便利ですが、最後はトルクレンチで確実に。
-
手締めのみやパワー任せも避けましょう。
-
-
タイヤ・ホイールの適合性確認
-
車種・年式に合った純正品または認証済み社外品を使用。
-
社外品利用時は、必ず専門業者やメーカーに適合性を確認。
-
-
改造のリスクと法令順守
-
不正改造は安全性を著しく損ねるうえ、刑事罰の対象にも。
-
構造変更が伴う場合は、必ず陸運局での登録・検査を。
-
また、冬用タイヤ交換後のホイールナット緩み事例が複数報告されているように、ユーザー自身での管理には限界があります。信頼できる整備業者への依頼も有効ですが、依頼後の「増し締め」だけはご自身でもぜひ実施してください。
公道を走る以上、「自己責任」で済ませることはできません。自分と大切な家族、そして周囲の命を守るため、日頃から点検・確認を徹底しましょう。